マルタ共和国の物価についてーこれが高い!これが安い!

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日本とマルタの物価事情の違いに驚くことがよくあります。国の経済や文化、地理的な背景など様々な要因があるとは思いますが、場所によってお金とものの価値観が異なるので面白いです。

ただしその国で生活するとなると、出費の仕方を細かく調整する必要があります。日本では安くて気軽に使っていたものが、マルタではとても高額だったりするからです。もちろんその逆もあります。

生活費自体は他のEU国と比較し低い傾向がありますが、多くを輸入に頼っているので、ものによっては日本価格より2−3割値が張るものもあります。

今回は、私のマルタ生活を通して感じた、日本と比較して高いもの・安いものについてまとめてみました。これらはあくまでも個人的な経験に基づきますので、人によっては全く異なる印象を持たれるかもしれません。それを踏まえた上で参考にしていただければと思います。

 

安い!と思うこと

1、医療費

マルタで医者にかかる時は、通常GP (General Practitioner)という家庭医に見てもらい、必要であれば専門医 (Specialist)を紹介してもらいます。北アメリカなどとは異なり、場合によってはGPを飛び越して直接専門医にかかることも可能です。

マルタには国立病院と私立病院があります。マルタ人は国立病院での診療を無料で受けることができますが、いつも混雑して待ち時間が長いことから、プライベート医療を併用する人が多い傾向があります。

家庭医の診療代は、一回8−12ユーロ。町の薬局にクリニックが併設されていて、予約せずに診てもらえます。専門医の場合でも一回30−40ユーロ程度なので、実費で支払ったとしても高額にはなりません。

2、歯科医

歯科医もお手軽価格で利用できます。クリーニングは30ユーロ位から。簡単な虫歯治療は40ドルかかりません。日本と違って、マルタの公的保険は歯科医療をカバーしません。ここ最近、民間会社がデンタルプランを始めたようですが、マルタ人の殆どは実費で歯科医療を受けています。料金が比較的安価なのは、そういった理由なのかもしれません。

3、一般的な修理費用

技術職、例えば靴の修理屋さん、簡単な大工作業、電気関連や車の修理屋などの サービス費は比較的安価です。私が靴底の修理をしたもらった時は5ユーロ、車のオイルチェンジは15ユーロぐらいでした。家やアパートで発生するマイナーな故障は、ハンディマンが安く修理をしてくれます。

4、国産、もしくは地中海ヨーロッパ近辺で獲れる野菜や果物

遠方から輸入されるものは別として、国産やイタリア産など、マルタから比較的近い地域で獲れる青果は安く購入できます。国産品の多くは農家の人たちがトラックに積んで直売していて、収穫したばかりの野菜を即日購入することができます。

その代わり、ブルーベリーやアスパラガスなど遠方からくる食べ物は値段が高い傾向があります。

5、車のガソリン代

ガソリンはマルタ政府が管理しているので、どのスタンドに行っても同額レートです。他のEU国と比較しても低価格に抑えられています。そもそも島自体が小さいので、ガソリンを大量消費するほど長時間運転する機会がないのが幸いです。

6、クリーナー

家にクリーナーを呼ぶなんて贅沢!と思われるかもしれませんが、マルタの一般家庭がメイドを雇うのはさほどめずらしいことではありません。相場は3−4時間 のクリーニング代が25−30ユーロぐらい。平均的なサイズの一軒家なら数時間で大まかな部分は全て掃除してくれます。共働きをしていたり大きな家に住んでいる家庭では、気軽にメイドサービスを雇っています。これに味をしめると止められなくなりますよ!

 

高い!と思うこと

7、レストラン

「ちょっとおしゃれなレストランでディナー」はマルタではとても高価です。

私は外食が好きなのでいろんなところを回りましたが、いつも満足していない自分に気がつきます。美味しければ少々値が張っても納得できるのですが、私の個人的な意見としては、食事とサービスの質が会計に見合っているレストランがマルタにあるのかどうか、正直疑っています(もしご存知でしたら教えてください!)マルタに5年近く住んでいますが、何度も行きたくなるようなレストランには出会っていません。

例えば、大人二人 で地中海料理レストランに行ったとします。オーダーするのは、国産ワイン1本とミネラルウォーター1本(ある店では水代だけで5.5ユーロ)。食事はそれぞれ 前菜とメインをオーダーし、デザートは1つを二人でシェア。 これで100−120ユーロチャージされます。日本円に換算したら一人1万円以上するときも!でも決して「高級レストラン」と呼ばれるに値するような店ではないのです。

確かにマルタは島国なので、材料費の確保などいろいろと苦労している部分もあるのかもしれません。だとしたら、もう少し経営とサービスを見直して、低価格で食事を提供できるように工夫してほしいです。

8、水

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マルタで支給されている水は、「海水淡水化」する設備を使って、海水を処理したものです。よって、水道代は日本と比較して高価。東京では1立方メートル当た りが120円前後ですが、マルタでは現在1.4ユーロ。日本円にすると200円以上もします。2ヶ月の使用量を考えるとその差は大きいですよね。

資源の無駄使いをしないためにも、マルタ人は水を大切に使います。それが顕著に見られるのは掃除をする時。バケツの水は真っ黒になるまで使い切ります。自宅で洗車する人は、ホースを使って汚れを洗い流す方法ではなく、バケツで拭き洗いをしています。

ちなみに、水道水は味に癖があるので、多くの人はペットボトルの水を買って飲みます。スーパーでは2リットルのペットボトルが30−50セントで購入できます。二人住まいの自宅で消費する飲み水も加えると、一ヶ月の水代は約40ユーロにもなります。

9、輸入製品は基本的に高い

マ ルタでは多くの資源や製品を外国に頼っています。イタリアなどのEU国から船や航空ルートを使って輸入されるので、通常は安いプラスチック製の日用雑貨品が意外と高価だったり、ブランド品や電化製品も他国で購入するより高い傾向にあります。マルタ人のなかには高価なものはマルタでは買わず、ネットで海外から取り寄せるか、シチリア島へ買い物旅行をしてセービングするようです。

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